この記事では、WindowsでClaudeのMCP設定やClaude Codeを使うために必要な「ターミナル」の基本操作を解説します。
ターミナルとは何か
ターミナルとは、文字を入力してパソコンに命令を出すツールです。
普段はマウスでアイコンをクリックして操作しますが、ターミナルでは「テキスト」で命令します。たとえば:
- フォルダを開く →
cd フォルダ名 - ファイルを一覧表示する →
ls
最初は戸惑うかもしれませんが、慣れるとマウス操作より速く・正確に操作できます。バイオインフォマティクスの解析ツールはターミナルで動くものがほとんどです。
用語の整理:コード・スクリプト・プログラムの違い
この3つはほぼ同じ意味で使われますが、ニュアンスが少し違います。
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| コード | コンピュータへの命令文の総称 | cd Documents もコード |
| スクリプト | 一連の命令をまとめたファイル | 解析.py(Pythonファイル)など |
| プログラム | 特定の目的を持って動くソフトウェア全体 | Excel、Chrome なども広義ではプログラム |
日常会話では「コードを書く」「スクリプトを実行する」「プログラムを動かす」はほぼ同じ意味で使われます。この記事でも厳密には区別せず使っています。
Windowsで使えるターミナルは2種類ある
Windowsでは主に以下の2つを使います。
| ターミナル | 特徴 | おすすめ場面 |
|---|---|---|
| PowerShell | Windowsに標準搭載。すぐ使える | 手軽に始めたいとき |
| WSL2 | Windows上でLinuxを動かす | 本格的な解析・Claude Code使用時 |
どちらを使うべきか迷ったら:
- まずPowerShellで基本操作を覚える
- その後WSL2に移行する
という順番がおすすめです。この記事もその順番で解説します。
Part 1:PowerShell
PowerShellの開き方
- キーボードの
Windows キー+Rを押す - 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウが開く
powershellと入力してEnter
または:
- タスクバーの検索ボックスに「PowerShell」と入力
- 「Windows PowerShell」をクリック
青い画面に白い文字が表示されれば成功です。
PowerShellの基本コマンド5選
1. 今いる場所を確認する:pwd
pwd
実行すると現在いるフォルダのパス(場所)が表示されます。
パスとは?
C:\Users\山田\Documentsのように、フォルダの住所を表した文字列です。
2. フォルダの中身を表示する:ls
ls
今いるフォルダにあるファイルやフォルダの一覧が表示されます。
3. フォルダを移動する:cd
cd Documents
Documents フォルダに移動します。1つ上のフォルダに戻るときは:
cd ..
4. 新しいフォルダを作る:mkdir
mkdir 解析データ
「解析データ」という名前のフォルダが作成されます。
5. ファイルをコピーする:cp
cp ファイル名.txt コピー先フォルダ
よくあるエラーと対処法(PowerShell)
「このシステムではスクリプトの実行が無効になっています」
セキュリティ設定の問題です。以下のコマンドで解決できます:
Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
Y を入力して Enter を押してください。
コマンドが見つからないと言われる
スペルミスが多いです。コマンドは半角英字で入力してください。全角(日本語入力モード)になっていないか確認しましょう。
Part 2:WSL2(Windows Subsystem for Linux)
WSL2とは何か
WSL2とは、Windows上でLinuxというOSを動かす仕組みです。
Linuxとは?
WindowsやMacとは別のOS(オペレーティングシステム)です。科学技術計算やサーバーの世界では標準的に使われており、バイオインフォマティクスのツールの多くがLinux向けに作られています。
WSL2を使うと、Windowsのまま「Linuxのターミナル」が使えるようになります。
WSL2のインストール方法
ステップ1:PowerShellを管理者として開く
- タスクバーの検索ボックスに「PowerShell」と入力
- 「管理者として実行」をクリック(重要)
ステップ2:WSL2をインストールするコマンドを実行
wsl --install
このコマンド1つでWSL2とUbuntu(Linuxの種類の1つ)が自動的にインストールされます。
ステップ3:パソコンを再起動する
インストール後、再起動を求められます。指示に従って再起動してください。
ステップ4:Ubuntuの初期設定
再起動後、Ubuntuが自動的に起動します。
- ユーザー名を入力(例:
yamada) - パスワードを設定(入力中は画面に何も表示されませんが、正常です)
これでWSL2の準備完了です。
WSL2の基本コマンド
WSL2(Ubuntu)のコマンドはPowerShellと少し違います。
| 操作 | コマンド |
|---|---|
| 今いる場所を確認 | pwd |
| フォルダの中身を表示 | ls |
| フォルダを移動 | cd フォルダ名 |
| 新しいフォルダを作成 | mkdir フォルダ名 |
| ファイルをコピー | cp ファイル名 コピー先 |
| パッケージをインストール | sudo apt install パッケージ名 |
sudoとは?
「管理者権限で実行する」という意味です。ソフトウェアのインストール時などに必要になります。
よくあるエラーと対処法(WSL2)
「wsl –install が実行できない」
Windowsのバージョンが古い可能性があります。Windows 10 バージョン2004以降が必要です。Windowsアップデートを実行してください。
パスワードを忘れた
WSL2のパスワードを忘れた場合はリセットできます。PowerShell(管理者)で以下を実行:
wsl -u root
その後、以下を入力してパスワードを変更:
passwd ユーザー名
PowerShell vs WSL2:結局どちらを使うべきか
| 目的 | おすすめ |
|---|---|
| Windowsの操作・ファイル管理 | PowerShell |
| Claude Codeを使う | WSL2 |
| バイオインフォ解析ツールを使う | WSL2 |
| Pythonで解析スクリプトを書く | WSL2 |
Claude CodeはWSL2での使用を推奨します。 詳しくは→【Claude Code入門記事へのリンク】
まとめ
- ターミナルは「文字で命令するツール」
- Windowsでは PowerShell(標準搭載)と WSL2(Linux環境)の2種類がある
- 基本コマンドは
pwdlscdmkdircpの5つを覚えれば十分 - 本格的な解析にはWSL2がおすすめ
次の記事では、MCPの設定に必要なJSONファイルの編集方法を解説します。

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